怒りは期待の裏返し 怒りは期待の裏返し

人と社会
怒りは期待の裏返し

しゅり
40代
心理カウンセラー
1児のママ

こころ循環サポーター心理カウンセラー高木です。

怒りを表現するってとても怖いことだと思う方が多いようです。

なぜなら心の中でめちゃくちゃ罵詈雑言、毒ついているから

これ外に出したら私確実に嫌われる、もしくは人非人、もしくはハラスメント加害者だ。

と思ってしまうのです。

思っているだけで、怒りを意識していたらまだ救われますが、

こんな感情持っちゃダメだ!と自分の感情をなきものにする人がどんなに多いことか!

カウンセリングをする時、『不安』の次に多いのが自覚されていない『怒り』です。

 

でもちょっと待って!!

 

怒りの原因を他者の言動だと思っていませんか?

この認識がそもそも誤解です。

 

怒りの原因と刺激は違う

 

怒りを感じるきっかけは確かに他者の言動なのですがそれは

『刺激』であって『原因』は別にあります。

 

例えば

私は女性蔑視発言をする団塊世代の男性に対して怒りを感じている、

と認識しているとします。(あ、私がよく怒ってるネタです(笑))

 

刺激…男性による女性蔑視発言

原因…(自分の中の非難決めつけ)おじさんは男尊女卑で横暴だし失礼だ。

これはセクハラだ、と私は思っている。

ニーズ…(自分の必要としていること)性別にかかわらず尊重し合う社会を望んでいる

 

つまり

『あなた(おじさん)は男尊女卑で横暴だし失礼だ。これはセクハラだ』

(と私は思っている。)と

相手を非難する思考が自分を怒りに駆り立てているし、

それをそのまま伝えれば相手は責められたことに脅威を感じて反発、攻撃したくなります。

 

怒りの奥にある『ニーズ』は期待=生きるエネルギー

ニーズは人類共通の願いであることが多いため、ここに視点を持ってくるとグッと対立が減ります。

相手にとっても大切だと感じられることだからです。

怒りはその人類共通の願い、生きるエネルギーを妨げる状況に対して反応しているのであって、

相手の存在を憎んだり怒ったりしているわけではない、ということ。

そう考えると『怒り』は生きるエネルギーを知るきっかけであり、

そこには大きなパワーがあるのだと言えますし、

人類共通の目的を果たさんとする人間の無上の愛の権化とも言えます。

つまり、『怒り』は『期待の裏返し』なんですね!

 

怒りをどう受け止めどう表現するか?

また相手に対して批判的な思考で評価を下すことは『一方的に決めつける』ことになり、

それは暴力と同じである、とNVC(非暴力コミュニケーション)を提唱するマーシャル・ローゼンバーグ博士は著書で書いています。 

対立は相手の攻撃を生み、さらなる暴力を生むというマイナスのループになります。

この暴力での応酬を止めるにはどうしたらよいのでしょうか?

 

とても難しいことではありますが、

自分の怒りに向き合い、

まず

自分の中にある決めつけは何か?

刺激と原因は何か?

本当のニーズは何か?

を理解した上で、

 

相手の言動の奥にある本当のニーズは何か?

 

を見つめる声掛けをしていくことです。

この相手を知ろうとする関わりが共感であり、相互理解となります。

共感を得た相手は深い癒しと安心を得ることができ、話し手の話を聞く準備ができます。

 

マイナスのループの例

『まだ宿題に取り掛からないの?』

(言われないとやらないと決めつけている。遊びに夢中だと決めつけている)

『今やろうと思ったんだよ、うざいなぁ

(ママに直接言いづらいことがあって手紙書いてたのに)』(対立)

 

プラスのループの例

『夕飯の時間が近づいているのに宿題に取り掛かっていないみたいで、

寝るまでに終わるのかしらとママは気になるんだけど、何かあなたにとって大切なことがあるんだね。』

『うん。実はママに話したいけど言いづらいことがあって手紙書いてたの。』

『そうなんだね。やっぱり手紙の方が安心?』

『ううん。聞いて欲しい。あのね…』

 

そんな上手くいくわけない!と疑ってしまうかもしれませんが

マイナスのループを続けるくらいなら新しい声掛けにチャレンジする価値はあるのではないでしょうか?

 

怒ってる人の奥のニーズは何か共感してみませんか?

 

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