M部長の育休日記第1話
M部長
30代
会社員
管理職
5児のパパ
【育休をとろうと思ったきっかけ】
今回、5 人目は多分、おそらく、最後だから育休をとるよ。
と、えらそうに妻に言ったら、「当たり前や」とぶちぎれされたのが、妊娠 3 か月の時期。
私が、育休を取らないなら、ホームヘルパーをお願いする つもりだったようで、
相談せずに町役場に連絡をしていました。
妻が言うには、2~3日休みとったところでは意味がなく、
長い期間できれば 1 年くらい 休んで家事をしてくれなければ、
5 人は無理とのことでした。
私に相談をしなかったのは、そんなに長く休むことはどうせできない と思ったからとのこと。
「いやいや、育休を取るよ!なが~くとります!」 と、
言ったのが育休をとろうと思ったきっかけでした。
それから、会社で 5 人目は育休を取ることを匂わせ始めて
自分の業務をほかの人へ移行させていきました。
8 月 2 日の経営会議(セッション)にて、正式にみなさんに発表しました。
【有給利用の育児休暇でなく、国からもらえる育児休業を】
4 人目の時に、会社の有給休暇を利用して産後 2 週間ほどお休みをしましたが、
当時結局、休みながらも家で仕事をしていて、(パソコンや電話) 妻からすると、
何もしてくれていなかったとこのときに妻から言われました。
恥ずかしい話ですが、自分では育児のために会社を休んでいるという、
やってやった感がすごくありましたが、全然だめだったようです。
今回はしっかり仕事を休んで、育児休暇でなく、育児休業の育休を選ぶことにしました。
ちなみに、「育休中です」と、取引先や、
友人に伝えると 「いい会社だね!」「すごい会社ですね」と、
言われたりしましたが、とても違和感がありました。
会社がとらせてくれるのではなく、自分がとるかとらないかを決めたからです。
取得期間も 1 日~365 日の間で自分で決めますので、
会社の意思は関係ないのですが「育休」という言葉に
2 つの意味 育児休暇(有給利用)と育児休業(国の給付金を利用)が含まれていることや
昔からの悪い風習で、育児を理由で会社を休むのダメという
育休についての知識がない人が多いと思います。
男性が育休を取る際に大切なのは、
その人自身の意思がとても大切だと思います。
【育休期間 2 か月にしたのは】
無給の期間があるので、最高家計は何か月耐えられるか?というのもあり、
2 か月としたのもありますが、もう1つは、
ハピネス保育園 園長先生に相談したときに、
「産後6~8週間は最低でもとってあげてください」と言われたのもあります。
産後6~8 週間までの期間を、「母子共生期間」といい、
お母さんにとっても出産で傷ついた体をもとに戻すために、
絶対安静が必要な期間で、
早く回復するためにも自分の体の中に入っていた 新生児を抱っこすることが大事らしいです。
また、新生児にとっても、この期間は
「この世の中に生まれてよかったのかな?」 という、
この世界に対する信頼感を育む大切な時期であり、
この期間により多くお母さんと一緒にいることで この世の中に対しての信頼感が生まれ、
この世に生まれてきてよかったという、自己の信頼につながっていくらしく、
自分のことをちゃんと信頼できる人は
この先どんな困難も生きていける人になっていくんだなと思います。
つまり、この期間お母さんと、生まれてきた赤ちゃんが
二人でゆっくり過ごす時間を増やすこと。これが、私の育休の目的となりました。
【なぜ育休をとるのか?3 つの視点】
8 月20日が予定日でしたので、8 月の月初に、 ハピネス保育園で「バース面談」がありました。
バース面談とは、
夫婦で保育園に行って先生に出産後のいろいろな悩みを相談する面談なのですが、
そこでも、改めて私自身が育休をとり、
特に産後 2 か月は妻に対する様々な負担を減らすという目的を再確認しました。
やはり、育休を取る最大の理由は家族の為です。
その他に2つの視点でも考えてみました。自分の為と、会社の為です。
1、家族の為は、妻と生まれてくる子供のためというのは当たり前なのですが
他に、4 人の子供がいまして、4 人目はまだ 1 歳です。
赤ちゃん返りはこれまで 3 人ともあったことなので
特に 4 番目の息子が心配でした。
妊娠 38 週目にその息子が川崎病で入院するということがあり、
私が 5 日間入院を付き添いました。
その間に生まれたら立ち合いできなかった のですが、
お腹の赤ちゃんは空気を読んで、退院後にちゃんと生まれてくれました。
育休前は、新しい家族を迎えるにあたり、
家族をチームとして全員で新しい家族の形を作っていきたいと
子供たちに話をしていました。簡単に・・・
2,自分の為というのは、自分がおこなっている業務から離れることで
新しい視野を手に入れるチャンスととらえられます。
また、社会人になって今まで 2 か月間も仕事をしないということがなかったので
仕事をするということを 客観的に見つめなおすきっかけになると考えました。
家事を 1 日のスケジュールに沿って行うことも、
タスク管理のスキルがみにつきますし、
子供と向き合う時間が増えることで
改めて人を愛するというスキルが上がり
人間力アップにもつながると思いました。
総じて人格を磨くチャンスととらえました。
3,会社の為というのは、業務の属人化をなくすきっかけになりますし、
特に今は DX を進めるチャンスにもなります。
私は承認業務など多かったのでこの機会に権限移譲を行いました。
移譲された側はやる仕事の量が増えるかもしれませんが、 権限が増える喜びや、
自分の業務フローを見直すきっかけに なったのではと思います。
そのほかに、会社の社会的な評価があがります。
男性育休取得は、近年新卒の入社理由の上位に入っていますし、
国も男性育休取得率を増やそうと、
2021年 6 月より助成金の制度がかわっています。
また男女共にですが、 育休期間中の社会保険の免除は会社が負担している額も
免除になることもメリットではあると思います。
月末を絡めると、数日間の育休でも 1 か月分の社会保険が個人、
会社ともに免除になります。
将来の保証は減らずに、現状払うものが減額されるこの制度を詳しく知らない人が意外と多いのではないでしょうか?
【無事に出産、明日からワンオペ育児】
そんなこんなで 8 月はバース面談からはじまり、
4 人目の息子の入院があったり、
生まれるかも!で産婦人科に 2 度ほど行ったりとあわただしかったですが、
8 月19日に予定日の 1 日前に無事に出産できました。
出産を子供たちに見せたいという妻の意向があったので
家族全員で付き添って生まれたばかりの赤ちゃんを全員で迎え入れることができました!
名前を何にしようなんてことをのんきに考えてましたが、
明日からは妻は入院中なので、1 人で 4 人の子供をみるのかと、ふと不安になりました。
何のために育休を取るのか? なんて考えている場合ではなく、妻が入院中にやることや、
スケジュールを決めたり、育休に入る前に準備することの方が大切であったと後悔しました。
男性育休は生まれてから取得しますが、取得することを決めてから時間は結構あります。
そこで会社や仕事に対してその間どうするかを考えるために時間を費やしがちですが
育休を取って何をするか?をしっかり考えたり、
生まれる前にシュミレーションで
1 日休んでみたりしておけばよかったと今では思います。
いきなり、育休初日からパパ一人になりますから・・・
(1,2週 ワンオペ育児~子供全員夏休み 「育児の大変さ 大型連休編」につづく)
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